東北インド映画ファンの会 インタビュー|仙台カルチャークロスロード 1st

文化・アート部

「いつかじゃなくて、今やりたい」 

仙台カルチャークロスロード 1st:東北インド映画ファンの会


委員長です。

今回はMOVIX仙台での活動を見て気になっていた、東北インド映画ファンの会の代表さんにインタビューしてきました!

東北インド映画ファンの会 HP:https://tohoku-indo-eigafan.my.canva.site/

「インド映画ってよくわからないな……」という方にこそ読んでいただきたい記事になっていますので、早速お楽しみください!

お持ちいただいた「マサラ上映セット(紙吹雪・タンバリンや鈴などの鳴り物・クラッカー)。「劇場によってはクラッカー使用禁止の場合もあるのでレギュレーション(お約束)を守りましょう」とのことでした!

「マサラ上映」については、こちらをご参照ください

仙台で”今”みたい映画|『バーフバリ エピック4K』レビュー【本日12/20・応援・紙吹雪OK!マサラ上映あり】


ー早速ですが、東北インド映画ファンの会の構成メンバーや活動について教えてください。

代表:仙台だけでなく、東北一帯で、インド映画を広める活動をしています。固定メンバーは主催者の私で、その時々に色々手伝ってくださる方がいます。

ー活動のきっかけは何ですか。

代表:育児が落ち着いて、自分の好きなことを振り返ってみたんです。その時に、映画が好きだったことを思い出して、月に一本映画を観るようになり、その時に予告編を見てすごく面白そうだな、と思って。そして出会ったのが『RRR』でした。

(永遠の名作)

代表:「バーフバリがすごく面白いよ」というのは聞いていたものの、ただ当時は子どもがまだ小さくて映画館へ足を運べず観に行けなかったのですが「バーフバリを手がけた監督の映画なんだ」ということで観てみようと思って。

それに衝撃を受けて、知らない世界だったインド映画を色々と見るようになり、ハマっていきました。

そんな中、たくさんインド映画をやってくださっていたBiVi仙台駅東口のチネ・ラヴィータが閉館することになり、ありがとうという気持ちで何かできないかと思い、フラワースタンドを有志で贈るクラウドファンディングをやってみようと思ったことが、活動のきっかけです。

ーなるほど、私が活動してらっしゃることを知ったのはMOVIX仙台でのマサラ上映からなのですが、それも含めて、これまでの活動を教えてください。 

代表:『RRR』をきっかけに、同じ仙台に住んでいる人でオフ会、お茶をしたり映画を観たりして感想を言い合うようなことをしていたんですが、先ほどのチネ・ラヴィータでの活動から始まり、その後はフォーラム仙台さんやフォーラム福島さんでのインド映画上映時の掲示物の制作、MOVIX仙台さんでのマサラ上映のお手伝い、鑑賞会、サリー会や芋煮会などを経て今年2月に『響け!情熱のムリダンガム』(https://thendral.co.jp/mridangam-movie/というインド映画の自主上映会を開催しました。

『響け!情熱のムリダンガム』 右:Blu-ray,左:パンフレット(背面) |©Mindscreen Cinemas,テンドラル合同会社(東北インド映画ファンの会 私物を撮影)

自主上映会についてですが、いつかやりたいという気持ちはずっと持っていたんです。

インド料理店さんがベストではあるものの、お店の大きさや上映するのに不向きな構造など、なかなか折り合いがつかず、場所探しが難しいと感じていました。ちょうどその頃に、U-Zhaanさんのライブを観に行きました。会場はバングラデシュ料理店のハラルハブというお店で、ステージをみんなが車座になって見るような感じで、すごくいいなと思ったんです。

ハラルハブの店長・マムンさんが「自分のお店でライブをしてもらうのが夢だった、みなさんもやりたいこと・夢があればやりましょう!」とライブ後にお話しされていたのを聞いて、『バンバン』というインド映画の「いつかなんて永遠に来ないと思わない?」というセリフを思い出しまして。今やらないと、できるうちにやらないといつ死ぬかわからないなと思って。

そこで「インド映画の上映会をここでやりたいです」とその場でお声がけしたら、快諾していただき、2026年の2月に上映会ができることになりました。

そこからも、それまでに活動で知り合った方々の力をお借りして。「チラシのデザイン、やりますよ」「機材を貸しますよ」と手を上げてくれたフォロワーさんたちがいて非常に助かりました。東北だとどうしてもインド映画の上映は首都圏に比べると限られてしまうので、少しでも広まってほしいというファンの方々の思いもあり、いろんな方に助けていただいて自主上映会を開催することができました。

ハラルハブでの自主上映会企画の際のフライヤー。

自主制作の掲示物については、どうしても地方には映画の宣伝となる掲示物が届くことが少なく、配給会社さん・映画館さんにご連絡をして、自主的に作ってご許可をいただいてから掲示させて頂いています。

マサラ上映は7年ぶり、という事でMOVIX仙台さんからお手伝いのご相談が来まして、私がシヴァガミのお面、息子がバラーラデーヴァのお面で親子で盛り上げ役をさせていただきました。

他にも私がやってみたいな、と思うことを企画してやっています。

ーインド映画を見たことがない方に伝えておきたいこと、楽しみ方を教えてください。

代表:ファンの間で話している時に、「全部記憶を無くして初見に戻りたい」みたいな話をするんです。「最初に観た、あの衝撃をもう一度!」というか。

インド映画には喜怒哀楽、全ての感情に揺さぶりをかけてくるパワーが詰まっているだけでなく「あの料理が美味しそう」「あの女優さんが着ているサリーが素敵だな」「俳優さんがかっこいい」「ダンステクニックがすごい!」といった感想も含めて、色々な要素と楽しみ方があります。1つの作品だけ観てインド映画は合わなかった、つまらなかったと判断せずに何作品か良かったらトライしてみて面白いと感じるインド映画に出会って頂きたいです。

アクションもあればヒューマンドラマもあるので、前知識なしで、何も知らずに観ても楽しめるのかなと思います。

写真右:バーフバリのうちわ、かっこいい……(公式グッズとのこと)|©ARKA MEDIAWORKS PROPERTY, ALL RIGHTS RESERVED.(東北インド映画ファンの会 私物を撮影)

あとは上映時間が長くて尻込みされる方も多いと思うので「上映前や上映中はコーヒーやアルコールを飲むのを控える」「お餅系の和菓子などを食べると尿意が抑えられる」とインド映画ファンの間では語り継がれています。

それでもご不安な方は、なるべく端の方に席を取って無理なくお手洗いに行けるようにすると精神的にも安心してご鑑賞いただけると思います。

ーおすすめのインド映画があれば教えてください。

代表:おすすめしたいのに円盤(DVD、Blu-ray)になってない・配信されていないものも多くありまして。

Miraiー運命の戦士ー(2026年8月21日公開予定)

代表:今年4月に東北地方のシネコンで初めて『クベーラ』と言う作品が上映された、インドエイガジャパンという配給会社の作品で、神話をもとにしたファンタジー・アクション大作であり、バーフバリの暴君、バラーラデーヴ役で出演されたラーナー・ダックヴァーティさんがカメオ出演されているとの事で、今から観るのが楽しみな作品です。

(見るからにすごそうなアクション超大作だ……)

ツーリスト・ファミリー

代表:フォーラム八戸が2023年1月に閉館して、八戸は映画館がない街になってしまっているんですが、そこで自主上映をやっている団体さんがいらっしゃって、そこでエントリーさせていただいた映画です。

まず、インド映画を上映時間が長い印象で敬遠される方が多いんですが、これは短いです。2時間弱です。

また、インド映画には血生臭いものも多いですが、これはスリランカからインドに密入国してきた家族のお話なんです。この家族が地域の人たちとどう打ち解けていくか、という人間のあたたかさというか、喜びとか悲しみとかそういったものが全部詰まっている映画です。

花嫁はどこへ?

2人の花嫁が取り違えられるところから始まる人間ドラマですが、こちらは配信でも円盤でも日本では観られる予定がなく、映画館で見られる機会があったらぜひ見ていただきたい作品です。

響け!情熱のムリガンダム

代表:自主上映会をやったこちらも、今(2026年6月現在)はAmazonプライムで観られるようなんですが、日本での上映権が切れる前にぜひ観ていただきたいです。

※上映権は今年の8/12までとのこと

ジガルタンダ・ダブルX

代表:これは池袋まで観に行ったんですけど、その後にフォーラム仙台さんに「ぜひ仙台でも上映してください」ってリクエストを出して上映してもらったんです。

序盤は「これなんの映画だろう……」と思うかもしれませんが、後半から、小さいタオルハンカチしか持っていかなかったのが間違いだったくらいびしゃびしゃになってしまって、あまりの衝撃に上映後、すぐに席を立てませんでした。この監督さんは本当に心が焼け野原になるという、心の深いところを抉ってくる、やりきれなくなったりもするんですけれども、みんな観た後魂が抜けたようになってしまう、そんな作品を作られる方です。

きっと、うまくいく

代表:三大カーンとインドで言われている、笑って踊って歌って泣けてハッピーエンドのインド映画です。

バジュランギおじさんと小さな迷子

代表:ヒンドゥー教とイスラム教と宗教の違い、インドとパキスタンの国を超えて人と人の繋がり、善意を描いた作品で、先ほどのアーミル・カーン監督が鑑賞した際タオルがびしょびしょになるほど泣いたと言う逸話がある感動作です。

ジャワーン

代表:現代インド版のねずみ小僧とでもいうべき、悪政を正し、庶民を助け、選挙のあり方を問う社会派作品でありながら、アクション・ダンスシーンもあり、ハラハラドキドキ楽しみながら考えさせられる作品です。

北インドと南インドではまたテイストが全く違いますし、リメイク作品も北インド・南インドそれぞれの良さがあるので見比べる楽しみもあります。

また、「RRRは観たけど……」と言う方には同じラージャマウリ監督作品の『バーフバリ』や『マッキー』をおすすめします。

代表:マッキーはハエが主役の異色な作品ですが、観ているうちにハエを応援したくなるラージャマウリマジック。そしてバーフバリはもう本当に一度はぜひ、観ていただきたい。

他にもおすすめのインド映画は山ほどありますが、これ以上、お伝えするとドン引きされそうなので(笑)、ご興味のある方はぜひ、XやInstagramで東北インド映画ファンの会を覗いてみて頂けたら嬉しいです。2026年11月には青森県八戸市で開催される白マドの灯さん主催の『はちのへシネマウィーク』でまたインド映画の企画上映参加者としてエントリーしております。連休に小旅行兼ねてインド映画を観に足を運んで頂けたらと思います。

どの映画もおもしろそうで、オススメにも熱がこもっておられました

ー今後の活動について、目標や展望があればお聞きしたいです。

代表:今までは私がやりたいことを企画してやっていたので、これからはインド文化に詳しい先生をお招きしてお話を聞いてみたり、私以外の方が主体となる企画ができたらいいな、と思います。

これまでのインド文化にまつわる企画のフライヤー

代表:また、ゆくゆくは東京や福岡で開催されているナマステインディアhttp://www.indofestival.com/)というイベントを東北地方でも開催できるようになったらいいなと思っています。以前は女川でも開催されていたみたいなのですが。

他にも、ミニシアターが減ってきて、東北地方ではインド映画祭の開催が難しくなっているので仙台でインド映画祭を実現できたらと思います。

欲張りかなと思いますが『願えば叶う』精神で東北地方のインド映画ファンが楽しめるよう、1人でも多くの方にインド映画の魅力を知っていただける機会を作り出していきたいです。

他にも「こういうインドの楽しみ方もあるかな」とか、「こういう活動をしてみたいな」という方はぜひ参加してもらえると、人数が増えればもっといろんなことができると思いますので、お気軽に連絡していただければと思います。



お気軽に連絡してください、とおっしゃっていたので、皆さま気になった方はX
Webサイトからぜひ!

おまけ

サリーを着付けしてもらいながらノリノリで岡本太郎ポーズをするわれらが編集長(?)

撮影サポートに来ていただけなのに、突然サリーを着付けしてもらえて面白かったです(by編集長)

取材日:2026年6月15日
取材・執筆:委員長
インタビュイー私物撮影:恐山R