地下道-3150みなおしウィーク!
こんばんは、ウラロジ仙台の のちゃ です。
2022〜2023年10月にウラロジ仙台が青葉通地下道で主催してきた「地下道-3150」。2024年度はマーケットやイベントとして現地開催はいたしません。とある事情により青葉通地下道が使えないことが判明し、イベント開催を断念いたしました。そこで、会場の「地下道-3150」に込めてきた想いや、青葉通地下道にまつわる話題を掘り下げてお届けする「地下道-3704(みなおし)」企画を展開しています。
今回は「青葉通地下道」迷宮攻略を目指します!
さて、皆さんは仙台市都心部・東二番丁通に位置する「青葉通地下道」を利用する時こう思ったことはありませんか?
「あれ?どこから出たらいいんだろう?」
出てみたら思ってた出口と全然違う!ってこともしばしば……。
そこで今回は仙台市民からも名高い迷宮区域を特徴を見つけながら攻略していきたいと思います!

青葉通地下道の現状
実際に行ってみると広場スペースは緑色のフェンスで囲まれていました。
▲2024年11月7日撮影。我々が地下道-3150の会場としていた広場は完全に封鎖され、スペース内のベンチも利用できない状態です。
現在の青葉通地下道を簡略的に図式化してみるとこんな感じ。
出口は全部で8つ。中央の広場を囲うように8つ、中央に1つの9つの柱で支えられています。中央や出口の近くには各出口の方面や近くの施設が掲載されています。
1番出口→JR仙台駅方面(JRあおば通駅・七十七銀行本店)
2番出口→五橋方面(河北新報社・SS30・仙台国際ホテル)
3番出口→五橋方面(仙台中央郵便局・東二番丁小学校・東二番丁交番)
4番出口→仙台城跡方面(サンモール一番町・仙台銀行本店・青葉区中央市民センター)
5番出口→西公園方面(ぶらんどーむ一番町・仙台国際センター・晩翠草堂・藤崎)
6番出口→仙台市役所方面(フォーラス・第一生命タワービル・電力ホール・マーブルロードおおまち)
7番出口→宮城県庁方面(勾当台公園・市営地下鉄広瀬通駅・クリスロード)
8番出口→JR仙台駅方面(JRあおば通駅・イオン仙台店)
なぜ迷いやすいのか仮説を立ててみた!
その1:同じ方向に出口が2つある
この地下道はどんな時に利用するかというと「通勤」「クリスロードからマーブルロードおおまちにかけての信号待ちが大変な時」が主に挙げられると思います。
真っ直ぐに突き抜ける状態で利用する方がほとんどでしょうが、出ようとすると目の前には2つの出口があるため迷ってしまうかもしれません。
▲5番出口(西公園方面)、6番出口(仙台市役所方面)の分かれ道
その2:案内している方面がざっくりすぎる
各出口に示されている方面のほとんどが青葉通地下道からかなり遠い位置にあって仙台市内に慣れ親しんでないと分かりづらいと思います。
例えば、4番出口の「仙台城跡方面」は地下道から約3km(徒歩40分程度)。5番〜7番出口は約1〜2km(徒歩15分程度)と遠めの位置にあります。
ちなみに8番出口の表記にあるイオン仙台店は2025年2月末に閉店が決まっており、こちらは今後の表記変更がどうなるのか気になります。
その3:場所によって案内数字の表記が変わる
ほとんどの場所は数字が上に低い数字、下に高い数字で案内されていますが場所によって上に高い数字、下に低い数字の場所がありました。近い順で書かれているようですが、迷ってしまいます。
▲3番出口と4番出口。左手奥側は数字が低い順で表記されているのに対し、右手前側は数字が高い順で表記されている。
青葉通地下道で迷わないように目印になるものを考えてみましょう!
地下道の攻略法を見つけよう!
今回は次のポイントに着目して青葉通地下道攻略の目印を見つけたいと思います。
今回は元々記載されているものではなく、わかりやすいようにアーケード街や大きな建物を出口の目印としてまとめてみました。
①2つの壁画がある場所は青葉通!
POINT:壁画の右手か左手をチェック!
春の右手側→仙台駅/七十七銀行本店方面&五橋/河北新報社本社方面
春の左手側→宮城県庁/クリスロード方面&仙台駅/イオン仙台方面
夏の右手側→西公園/ぶらんど〜む一番町方面&仙台市役所/マーブルロードおおまち方面
夏の左手側→五橋/仙台中央郵便局方面&仙台城跡/サンモール一番町方面
地下道内には2つの壁画があるのをご存じでしょうか?
どちらも原画を日本画家の荘司福氏が担当し、造形をパブリックアート作家のルイ・フランセン氏が担当したものです。
荘司福
日本画家。1910年長野県松本市出身。1932年に女子美術専門学校(現女子美術大学)で師範科日本画部を卒業。翌年結婚を機に仙台へ移住。日本美術院評議員を務める。晩年は対象を大胆に省略して余白を生かした風景画で知られた。2002年永眠。宮城県美術館にも多くの作品が収蔵されている。
ルイ・フランセン
1928年ベルギー出身。数多くの壁画・ステンドグラスなどを手がけたパブリックアーティスト。他作家による原画を壁画などに移し替えるパブリックアートの造形・制作スペシャリストとしても数多くの実績を残した。2010年 永眠。仙台では仙台駅改札外中央コンコースにあるステンドグラス「杜の讃歌」の造形(原画:近岡善次郎氏)や仙台第3法務総合庁舎エントランスホール「杜の緑」の原画・監修を山木育人とともに手掛ける。
壁画の位置はこの辺り。
◼️春
春は1・2番出口から7・8番出口の間のJR仙台駅方面側の青葉通にあります。


◼️夏
夏3・4番出口から5・6番出口の間の一番町・大町方面側の青葉通にあります。

なぜ四季ではなく春と夏の2つを選んだのかについても調べましたが、詳しい情報は見つけられませんでした。
②デジタルサイネージのあるガラス張り掲示板で3番出口を覚えよう!
POINT:3番出口(五橋/仙台中央郵便局方面)に出たい場合はデジタルサイネージのあるガラス張りの掲示板を左手に。
青葉通地下道は市民ギャラリーの役割も持っていることをご存じでしょうか?
地下道の壁にはたくさんのガラス張りの掲示板が並んでいて、展示が季節ごとに変わっています。ちなみにこの写真を撮影した日は「11月11日公共建築の日」の展示が行われていました。
▲2番出口、3番出口の間にある掲示板(2番出口側から撮影)

3番出口側のデジタルサイネージでは、青葉通地下道の案内や近隣でのイベント情報などの映像が流れており、他の掲示と比べて目に止まりやすいはず。3番出口近くに置かれているので、「仙台中央郵便局の方に行くならデジタルサイネージ近くの出口!」と覚えましょう。
③出口に迷ったらエレベーターを使おう!
POINT:エレベーターは各出口の中央に出る!
エレベーターのある場所はどの方向も青葉通外側にあり、下記の出口にあります。
・1番出口(仙台駅/七十七銀行本店方面)
・4番出口(仙台城跡/サンモール一番町方面)
・5番出口(西公園/ぶらんどーむ一番町方面)
・8番出口(仙台駅/イオン仙台方面)
このエレベーターは地上に出ると各方向の中央あたりに出ます。
▲5・6番出口の間にある地上エレベーター
「行きたい方向はなんとなく決まっているけど出た先が合ってるのか分からない」という時にはエレベーターで上ってしまえばひとまずは分かりやすいところに出るのでおすすめです。
④「階段の幅」で行きたい大通りを覚えよう!
POINT:
幅が狭い階段【青葉通側】
・1番出口(仙台駅/七十七銀行本店方面)
・4番出口(仙台城跡/サンモール一番町方面)
・5番出口(西公園/ぶらんどーむ一番町方面)
・8番出口(仙台駅/イオン仙台方面)
幅が広い階段【東二番丁通側】
・2番出口(五橋/河北新報社本社方面)
・3番出口(五橋/仙台中央郵便局方面)
・6番出口(仙台市役所/マーブルロードおおまち方面)
・7番出口(宮城県庁/クリスロード方面)
今回、階段の横幅と段差が青葉通側と東二番丁通側で異なることを発見しました。
青葉通側(幅が狭い階段)
▲5番出口(西公園/ぶらんどーむ一番町方面)の階段
青葉通側の階段は人同士がすれ違うのがギリギリくらいの階段幅で、段差も高いので少し登るのがきつい印象でした。
階段を登る前に壁側を見ると前項で紹介したエレベーターがあるので、エレベーターの位置は階段を登るのがきつい人への配慮のようにも思えます。
東二番丁通側(幅が広い階段/自転車通路)
▲6番出口(仙台市役所/マーブルロードおおまち方面)
東二番丁通側出口には自転車用の通路もあり、1段が2歩で歩けるくらい幅が広く自転車を押しながらでも歩きやすい幅になっています。また相互通行できるように真ん中を手すりで区切られています。
⑤駐輪場の違いで7番出口と8番出口を見極めよう!
POINT:7番出口(クリスロード側)に出たい時は自転車専用駐輪場を左手に。8番出口(イオン仙台店側)に出たい時は自転車・バイク駐輪場を右手に。
駐輪場は7番出口と8番出口にあります。こちらの駐輪場にも大きな違いがあることを今回発見しました。
7番出口側
7番出口側の全体図はコチラ
7番出口(地下道内から見て左手側)の駐輪場は自転車専用で、7時〜22時と営業時間が定められていました。
22時以降は自転車の入出庫ができないようなので、自転車を停める方はお気をつけください。
8番出口側
8番出口側の全体図はコチラ
8番出口側(地下道内から見て右手側)の駐輪場は自転車もバイクも止められる駐輪場になっており、営業時間は24時間でいつでも入出庫ができるようなので、夜間や早朝に利用したい方は8番出口側の駐輪場がおすすめです。
全出口の特徴まとめ
・1番出口(JR仙台駅/七十七銀行本店方面)
壁画「春」の右手側。別れ道左手側で階段の幅が狭く、右手側にエレベーターがある。
・2番出口(五橋/河北新報社本社方面)
壁画「春」の右手側。別れ道右手側で階段の幅が広く、自転車通路がある。
・3番出口(五橋/仙台中央郵便局方面)
壁画「夏」左手側。デジタルサイネージを左手に、別れ道左手側で階段の幅が広く、自転車通路がある。
・4番出口(仙台城址/サンモール一番町方面)
壁画「夏」左手側。デジタルサイネージを左手に、別れ道右手側で階段の幅が狭く、左手側にエレベーターがある。
・5番出口(西公園/ぶらんどーむ一番町方面)
壁画「夏」右手側。別れ道左手側で階段の幅が狭く、右手側にエレベーターがある。
・6番出口(仙台市役所/マーブルロードおおまち方面)
壁画「夏」右手側。別れ道右手側で階段の幅が広く、自転車通路がある。
・7番出口(宮城県庁/クリスロード方面)
壁画「春」左手側。別れ道左手側、左手側に自転車専用駐輪場がある。階段の幅が広く、自転車通路がある。
・8番出口(JR仙台駅/イオン仙台店方面)
壁画「春」左手側。別れ道右手側、右手側に自転車・バイク駐輪場がある。階段幅が狭く、左手側にエレベーターがある。
けっきょく、青葉通地下道を攻略できたのか?
実は昔働いていたところが五橋方面にあってその時よく地下道を使っていたので地下道-3150初開催時は編集部内で一番地下道に詳しい自信がありました。
実際に準備中も編集部メンバーに方向案内したり、イベント中に通行者を案内したりしていました。
ですが今回6番出口から入って攻略のために各所をぐるぐる周りながら調査してみた結果、自分がどの出口から入ってどの出口に出たいか一瞬迷ってしまい、青葉通地下道は知れば知るほど、謎が深まっていく不思議な場所ということを実感しました……。
つまり、攻略となる目印を立ててみたものの地下道を攻略したとは言い切れないという結果に終わりました。
2024年に流行した某ホラーゲームみたいに青葉通地下道も脱出ゲームを企画できちゃうかも知れませんね。出口もちょうど8つですし……。
執筆:のちゃ