ブスと美術部に人権はない。どちらにも属している私は二乗で人権がない。
さて、そんな好きな人とツーショットすら撮れない小学生だった私は見事に中学に上がり、中学でも爆裂いじめられ、いい感じに小馬鹿にされ、すれ違いざまに嘲笑、放課後には上履きに画鋲を入れられる等と言ったオーソドックスないじめを受けておりました。
学生時代文化部だった皆さんには共感して頂けるかと思いますが文化部って基本的に学校と言う狭いコミュニティにおいての人権がないに等しいというかまず人の扱いをされません。運動部がカーストトップであり絶対正義。
それを覆せるか免除されるのってよっぽど頭が良いか顔が良い人達だけだったんですよね。
私はその中でも一番カーストの低い美術部に属しており、その上非常に芋臭いブスでしたので通常の二乗で人権がありませんでした。その上私、めちゃくちゃクソ反抗的だったんですよね。
舐められる位なら舌を噛み切って死ぬ
そんなこんなで学生時代の半分はいじめられっ子として爆裂いじめられていた私ですが、自分で言うのもなんですけど私本当にブスだった癖にめちゃくちゃ反抗的で。
学生時代のスクールカーストなんて当たり前に覆せる訳ないのに馬鹿にされたり少しでも笑われたりすると葉向かっていってしまったしその癖打たれ弱いから「黙れブス！！」って一蹴されて男子の集団に指を指して笑われて、家に帰って号泣したりしてました。
いじめられっ子しかわからない、あの独特の人を下げて、どこまでも馬鹿にしている背筋の凍る笑い方、未だに思い出してゾッとします。
ただこう言う話をするとよく「男にいじめられたからレズになったの？」と尋ねられることがあるんですが、そんな訳はない。未だに男は憎くて大嫌いですがあの時私を「いないもの」として扱っていた女という存在を好きになれたかと言えば話は別です。
あの頃の私は、男も女も等しく平等に憎んで、腹を立てて、けど勝てなくて情けなくて、心の底から憎んでいました。
わざわざ盾つかないで、笑われたってスルーしとけば良かっただろうに。けど何となくですけど絶対そんなことしたくなかったんですよね。
舐められてそこにいることを許される位なら死ぬほどいじめられても馬鹿にしたらやばい奴だって思われる方がマシだと思っていましたし、それは今でも変わりません。人間一度舐められたら終わりなんですよ。
けど、何故か絶妙に根が真面目だったので髪の毛を染めるのは大学の推薦に受かり責務を果たしてから！という謎理論を貫き2年半我慢するも、染めるぞ！！となった瞬間…加減というものを知らないので3回ハイブリーチを頭から被ってしまい、残りの登校日1ヶ月連続全頭ウィッグで行かねばならず。
頭蒸れすぎて死にそうになったしスカート丈もクラスのギャルが「あたし20cm切っから！！」と叫んだ言葉を鵜呑みにし、「これは負けてはならぬ！！」と翌日本当にハサミで20cm切っちゃって。
服装検査の日に取り返しのつかず泣きをみたりなど、しょっぱい思い出ばかりが走馬灯のように頭をよぎります。
因みにギャルは絶妙に怒られない範囲で頭良くやってた。
なんなら切ってもなかった。
捲ってた。
なんなんだよギャル。要領良すぎだろ。
一度舐められたら食い尽くされて飽きられるまで弄ばれて終わるんです。
全身傷だらけだった初カノさやかちゃん
けど、そんな泥臭い中学時代、唯一の輝いた思い出が後に初めての彼女となる「さやかちゃん」の存在でした。
さやかちゃんは非常にギャグ線の高い女の子で、クラスのカーストトップの女の子とも親しげに話す絵の上手な子でした。
クラスで破茶滅茶ないじめにあっている私に、さやかちゃんの方から声をかけてくれ、そしてパソコンのメールアドレスを交換し、放課後から夜寝るまでの数時間のやり取りから淡い恋心に発展していったのだと記憶しています。
中学を卒業する前に一度告白し、見事に玉砕し。
しかしその後「女とセックスしたなんて人生最大の黒歴史」と言われるまで５年ほど付き合ったり別れたりを繰り返す関係になることは、当時の芋洗い生意気中学生の私は知る由もありませんでした
（次回に続く）
ヒノヒロコ 1992年生まれ。レズビアン。
東北芸術工科大学大学院芸術総合領域修士課程修了。
★レズビアンバー楽園を経営しながら東北三大ウーマンオンリーイベントの内の一つ、LADY EDENのオーガナイザー兼ダンサーとしても活躍中！
★自身のバースデーでは一夜にして東北初の200万overの記録を打ち立て、「3桁の女」の異名を持つ。
仙台・国分町唯一！レズビアンバー「楽園」公式HP
「楽園」
住所 :宮城県仙台市青葉区国分町２丁目８－３
営業時間:19:00～LAST
