【ライター修行】インタビューのやり方、インタビューしてみた

トリセツ

インタビューに挑戦してみた〜い!

委員長です。

今後の記事制作について、インタビュー記事の書き方がわからない、と部内であーだこーだ言っていたところ……

武者修行として編集部メンバーの佐々木かいさんにインタビューすることになりました!!!!(唐突)

これはその記録です。ここから成長していく姿を見守ってください!!!!!

参考:佐々木かい本業情報

そもそも、インタビューって?

–––今回、例えば普段行っているお店にインタビューすることも含めてやってみたい、と思ったんですが、お店でただしゃべるのではなくて、改めてインタビューするとなるとどうするんだ?と思いまして。

佐々木:(話聞いてみたいな……)とか思ったけれども、どうしていいかわからんよと。あとやっぱり大人であるがゆえにいろいろと気になっちゃうよね、ということですかね。

まずはどこから解決していきたいかちょっと聞いてもらえれば。

–––まずお店に行って雑談するのと、インタビューの違いから教えていただけると。

佐々木:前提としてあるのは、雑談っていうか普通のおしゃべりだと、その場限りのお話なので、気軽にできると思うんだけれども。

インタビューっていうとやっぱり基本になるのは、自分が話したことが後で何らかの形で世に出るっていうこと。映像なり文章なりで後にも残るものだったら、自分はその場にいない人にどう見られるだろうみたいなとこがやっぱり出てくるわけで、する側もされる側も一旦考えてから臨むとなると、その場で話して終わりじゃなく、残ることを前提とした準備とか、その場の回し方とか、後のやり取りみたいなのがどうしても必要になってくるから、そこがやっぱり違うところかなって思うんですよね。だからこそ、事前に「こういうこと聞きたいんです」とか、「このぐらいの時間で、いつごろ記事をこういうところで出したいんです」みたいな相談をすること、お互いの「普通とは違うぞ」という部分の合意が大事だと思います。

インタビューの方向性

–––今のお話でいうと、準備含めてこう見られたいみたいなある種の演出みたいなのがあるかと思いますが、記事についても同じく方向性が決まっていて、それに合うように寄せていくのがいいのか、それとも全然方向が違う話を含めて、上手い事入れ込んでいくべきなのか、はどうですか。

佐々木:場合によるんですけれども、例えば何か製品を導入した会社のお客様の声みたいな記事を私も作るんです。そういう時はお客様喜んでるよねっていう前提で、記事としてもこの製品でこんなに良くなりました、という方向性に持っていかなきゃいけないみたいなオーダーはあり得ます。

そういうもの以外だったら、「やっぱり思ってたんと違う」みたいなのは結構美味しいと思っていて。

結論から言うとあまり没にはならないんですよ。たとえば地元のために盛り上げてるんだろうなっていう人に、「こういうことで話聞きたいんです」って言ってインタビューに行ってみたら、(めっちゃ地元のことdisるやんこの人……)みたいなことは全然あり得るじゃないですか。

その時に(使えねえなこれ……)ってなっちゃう人もいるらしいんですが、自分の場合はそういう時って、「なんでですか」みたいに聞くんですよね。

「少なくともお会いするまでは、私は地元のために頑張ってる人だと思ってたんですけど、実際お会いしてみると地元にすごい嫌だって言ってて、東京に出たいっておっしゃってますが、そのなんかギャップってどこで生まれるんですか」みたいなこととか、「こんなに地元のこと嫌いなのに、なんで地域のことをやってるんですか」とか、新たな疑問が生まれるじゃないですか。

聞いていくと本人の今まで知られていなかった部分、新たな一面が見えてきたりもっと面白い話が聞けるっていうのは全然あるんですよ。

それっぽい風景

なのでそういう話が出て、(……うわー書けねー……)って思うんじゃなくて、縛りがない場合に、自分がその時思ったこと、気になることをどんどんぶつけていけば、今まで出てたのと違う記事を作れるっていう大チャンスだと思うので、そこは全然気にしなくていいと思います。

必要なものとか、服装とか

–––対面インタビューでこれは持ってった方がいいとか、こういうのあったらすごい助かったみたいなものとかありますか?

佐々木:一般的にはペンとノートとレコーダーがあれば何とかなるんですけれども、必要に応じてですが、例えばウラロジ仙台に載せるんであれば、一応スマホやタブレットで、こういうメディアでしてみたいな感じを改めて紹介する。取材を申し込むときのメールでリンクを送るっていうことは多分するんですけど。自分は紙の雑誌の仕事もしてるので、そういうときは最新号を持ってったりして。大体こんなぐらいのイメージで載ると思うんですよねみたいな感じの話をすると、相手が納得することはありますね。

自分のノウハウというよりは借り物なんですけれども、聞きたい方の情報を見える形でまとめて準備していくのは良いと思います。出来るとしたらやると損はないと思っていて、それができない場合は、冒頭で確認する時間を取るかなと。

–––ちなみに、オンラインって正直服装はなんでもいいじゃないですか。対面の時に、例えば会社の方にお話聞きに来ますとかだったら、間違いなくスーツ着れた方がいいんだろうなみたいなのが分かるんですけど、もうちょっとカジュアルな、例えば服屋さんとかにインタビュー行きますってなった時に、そのお店くらいのカジュアルさの感じで行った方がいいのかについては。

佐々木:これは非常に聞かれそうで聞かれない話だと思っているので、面白いなと思ったんですけど。

服装はですね、私は正直あんまりスーツ着ないです。ほぼ着ないと言ってもいいぐらい。例外的にお葬式の取材は礼服を着ますが、例えばその相手が県知事であろうが古着屋さんであろうが、基本的に同じ服装ですね。

本当にすごい堅苦しくいく方がいい場面もあるのかもしれないんですけど、どっちかというと自分の場合そうじゃなくて、もうちょっと腹を割った話がしたい場面の方が多いので。あんまりネクタイとか締めたり、堅苦しく革靴にネクタイみたいな感じでいくと、相手も緊張するみたいなところは感じていて。緊張って伝わりますし。だから自分なりの清潔感はありつつ、“御社の経営理念とは”みたいな感じにはならないようなバランスを見つけてきたと思うんですが。

じゃあストリート系とか、個性派なファッションのお店とかに個性派のファッションでいけばいいかっていうと、そこは違うと思っています。さっきのスーツだと堅苦しすぎてって言ったのと逆なんですけど、あんまり緩い服装で行くと、これから話聞かせてください、あなたの大事なエピソードとか、普段あんまり言えないことをお聞きしますよっていう空気にできないというか、難しくなるというか。「まあまあ掛けてお茶でも……」みたいに出てくる話って本当にストレスなく話せることしか出てこなくなると思うんですね。

お客さんとして来ている普段と今日はちょっと違うんだなって、その方が思ってくれる方がより良いかなって思ってますし、もしそのお店に対してリスペクトを伝えたい、“自分はこういうファッション好きなんですよ”っていうことを伝えつつであれば、本当にワンアイテム、アクセサリーとか、らむねさんはよくノーパソにいっぱいステッカー貼ったりね、ああいう感じだったら全然いいと思うんですよ。とはいえ同じ社会人同士としてのリスペクトとしての最低限の綺麗めの格好っていうのは自分も結構大事にしてます。

書くことを踏まえて、聞くこととは

–––インタビューって時間が決まっていると思うんですけど、文章量と時間ってどのぐらいの関係とかってあったりするんですか?

佐々木:これはですね、ほとんどの場合は関係ないと思ってます。

“本を作ります”とか、“この経営者の一代記を書くために経営者に密着して、めっちゃ何日もかけて話聞く”とかだったらそれなりの時間かかりますけど、普通はそんなことしないので。

ちょっと長めだから長いとか、逆に短いからすぐ終わりとかもなく。ある程度自己紹介から始まって、初めましての人にいろいろ話を聞いて、だんだん核心に近づいていってみたいな。

それを踏まえて、「自分はこう思いました」って伝えたり、それに対して相手がまた「ああそうなんだ、でもねこういうところもあって」みたいな話に打ち返すまでに、最低でも40–50分はかかりますよねと。盛り上がるのってやっぱり40分くらいなんですよ。盛り上がったところで、はいさよならだとまずいので、いいものも書けないので。ってなるとやっぱり60分ぐらい。それでいかにいいものを書くか。それがメディアの性質によって、新聞記事なんて正直400字とか500字の場合もあるし、ウェブメディアだったら2,000字とかね、いろんなことがありますけど、そういうことに合わせて聞く内容とか準備していくものとか。下準備ですかね、時間かけるとしたら。分量多くオーダーされてるんであれば、結構ちゃんと調べてからいかないと、核心に入るまでに手探りする時間がもったいないので。そこでちょっと時間を節約しようかなって自分なら思います。

約束するときに1時間以上って相手も負担だと思うんですよね。(えっ、そんなに聞かれるの……?むしろ話続かなくなったらどうしよう……)みたいな。

それでも1時間だと割と今までの経験則で言うと長いとも短いとも言われなくて、一般的な感じのイメージですね。

–––今回事前に質問項目をお渡ししているのですが、全部聞かなきゃいけないっていう感じなのか、それともこれはもう記事が書けるから聞かなくていいかなってなることの方が多いのか、どちらでしょうか。

 

佐々木:質問項目を相手に伝えている場合は基本的に網羅する努力はします。事前に項目を用意してたけど、(これはいいかな……)みたいになることも多いです。

そういう時は「項目、事前にこういうこともお聞きするしようと思ってたんですけれども、どうですか」って言います。「さっきの話に含まれてますよね」みたいになるのか、「それ聞かれるのずっと待ってたんだけど……」になるか、それは相手次第なので。(もういいかな……)って思ってから先の方に新たな核心が含まれていったりしがちなので、網羅はする努力はするとしても、網羅できたなと思ったとしても相手がまだ言いたいことは聞くとより面白いことが聞けたりします。

まあ場合によって「ここから先はオフレコなんだけどさ……」みたいな話をされることもあるんですけど、なんかそれを元にオフレコ話を聞いた上で改めてさっきのオンレコの話を聞くと、なんか理解が深まるみたいなことってあるじゃないですか。(なるほどね……)みたいな。そういうこともあるので、締め方も結構大事だったりします。

–––話が膨らみすぎてずっと本人喋ってるけど、これ聞きたいことじゃないよねみたいな場面って、どういうふうに方向転換するんでしょうか。

佐々木:自分の場合は相手との関係性にもよりますけど、「素晴らしいですね。おっしゃることはよくわかるんですが、お時間もお時間なので次の項目行っていいですか」ってやりますね。時間がなくなってきたみたいな場合は強制的に話題を変えざるを得なかったりしますが、話してくれるっていうことは心を開いてくれてるってことでもあるので、邪険にはしたくないっていうのは当然あるので。

でもお互いの目的、そのインタビューに答えてる自分は自分の伝えたいことをアウトプットしたいと。相手も今はその瞬間忘れてるかもしれないけど、インタビュー受けた目的をお互いちょっと確認して方向性を戻すみたいなことだと、なんかお互いのメリットになるかなと思います。

難しそうなインタビュー

–––接点がない人へのインタビューはどうするのが良いでしょうか。

佐々木:接点は、自分の場合は仕事でやることが多いので、当然ないことが多いですけど、無理やり作るかなと。本気で興味のないことって自分の場合は世の中にあんまりないので。

例えばわからないけど気になるみたいなことがあったときに、そういうときは「もうわからないけど気になる」という内容を伝えます。素直に、質問を用意するときは一応表面的でもいいから、一応考えてみるんですけど、インタビューのときに、「本当に不勉強でわからないんです」って言います。正直わかりませんでしたと。

「本当に初歩的なことで申し訳ないんですけど、見学の小学生が来たとでも思って教えてください」って言います。じゃないと話が進まないので。そこを変に知ったかぶって、表面的な、たとえば「御社の概要を教えてください」「今後のご展望を教えてください」みたいな感じでやっていくと、お互い面白くない上に書くのも辛いです。

で、やっぱり書いていくうちに、だんだん、この用語わかんないなって調べてみたら、こういうことだったのねって後からわかって、じゃあ聞いときゃよかったみたいなことが、後から出てくるのってすごい悔しいんですよ。あの時ちゃんと目の前にプロがいるんだから、聞いときゃよかったじゃんみたいなことって往々にしてあって。

逆にそのジャンルに自分が詳しかったとしても、日々それを仕事にしてたり活動にしてたりする人にはかなわないことってやっぱりあるし、恥ををしのんで無知をお示しすることで、「でもあれはですね、名前覚えようとするからわからないのであって……」みたいな、教えてくださる側が自分はこういう見方してますよってなると、聞く側はこう理解すれば良いのね、みたいな勘所がわかるので、自分にもプラスだし読者にもプラスだよねみたいな。

自分が知らないなとかいう状態を大事にして、謙虚に聞いていくと、接点がない方がより面白いっていうのはあるので、そこを不安にならずにいったほうがいいと思います。

インタビュー、内からするか外からするか

–––インタビューするイメージとしては、そのお店とかそういう社会、コミュニティとかの中からこういうすごいもんあるよって外のコミュニティに伝えるみたいなことが僕のやろうとしてたことかなっていうイメージでした。「こういうすごいもんあるよ、どう?」みたいな。

そこに関して今のお話も観察というか、こういう世界があるんですねっていう、あくまでもご自身は外から見ていて、で、その外の世界の目線からこういうすごいことがあるよっていうふうな伝え方をしようとされてるのかなって今聞いてて思いました。

佐々木:めっちゃいいポイントだと思います。コミュニティの中の人間として、こういう面白いのがあるよって、そのコミュニティの外側とかに発信するっていうのが結構、委員長はモチベーションが高いと。

ただ、私のスタンスは、おっしゃる通り、そのインタビューの相手とか対象か、取材対象の方に俯瞰、そう言うとなんか上からなんですけど、外から観察してみてるっていうのがわかりますね。

自分の場合は、それは多分自分がその新聞社っていう誰にでも届く媒体で取材対象と同じ言語で喋るという前提で取材をしたっていうところがキャリアのスタートなのが大きいのかなと思ってて。

結構乗り物が好きで、鉄道とかバスとかめっちゃ好きなんですけど、仕事柄乗り物の取材もさせていただくわけです。すごい役得なこともあったりするんで。そういう場合に、やっぱり自分の興味があって、それを取材して、そこで相手の人とバーっと同じ言語でしゃべる。なしではないんですけど、でもゴールがあるわけなんですね。それをいかにコミュニティの外の人に分かる言語で伝えるか、というのがすごく難しくて、自分の中では。

ウラロジ仙台の企画特集にて「ポケふた」を探しに行かされた時の佐々木

玄人目線だからこそ分かる良さみたいなのって、いろいろインタビューすると出てきますけど、それだけやっちゃうと、書くときに一般の人に分かるためにはどうしたらいいんだ、みたいな詰まりが必ず出てくるんですよ。一般の人ってどんぐらいかっていうと、自分の場合は平均的な中学2年生ぐらいを想定するんですけど、やっぱり使える言葉とか業界用語とかを極力省かないといけないし、でもこの業界用語じゃないと説明できないニュアンスってあるよね、みたいなこととかにどうしたらいいのか、みたいなことがあったりして。

ってなると、やっぱり最初からどんな相手であれ、外の目線って持っておくのは大事かなと思うんですね。

観察者にその場はなりきる。なりきって話を聞いて、これであらかたアウトラインだなというところでこれで大丈夫だって思ったタイミングで、いや実は大ファンなんですって伝えるみたいなことですかね。なんかどっちもあるといいなって、今聞いて思いましたね。

コミュニティの外を想定して質問作ったり話聞いて、ちょっと取っ掛かりを作ってあげるみたいな、はしごをかけるというか、そういうことをしないと届きにくくなると思うので、結局読む人って誰なんだっていうところですよね。

深いクリティカルな話をするときの文章と、みんなが見れるところで、メディアにこういう楽しみ方もあるよ、みたいな話をするときはやっぱり、使う言葉も表現も、あと文章の入り口も全然違うと思うので、そのときにやっぱりどういう人に見てほしいかみたいなことを想定しながら、じゃあそういう人って何が気になるんだろうねみたいな感じで準備をしていくと、より聞きやすいし書きやすいかなって思います。


 

いい感じにまとまったでしょうか…?2時間に及ぶインタビューにお付き合いいただき、かいさん、本当にありがとうございました!!

これからはこの街の「「あなたに」」インタビューに行くかもしれません!!

その時はよろしくお願いします…!

執筆:委員長