【活躍びと】ARABAKIや10-FEETのアートワークを手掛けるアーティストが仙台に!?【FILE4:アーティスト・中川和寿】

今回は活躍びと探偵団スペシャル♡

ハァ〜イ!ウラロジ仙台編集部の読者の皆さん、普段物足りないあなたのための「活躍びと探偵事務所」の探偵、金田一・アレクサンダーよ。アレク様とお呼びなさいね。

普段の取り組みや、どんな想いで活動をしているかという「オモテの顔」はもちろん、表舞台では見せない一面や、ちょっとした裏話などググっても簡単には出てこない「ウラの顔」。

アレク様
都内と同じように、宮城県内には無数の『活躍びと』が存在しているはず。彼らが持つ多様な側面を、皆さまにシェアしていけたらと思ってるわ♡ちなみに、インタビュー取材の時はテンションぶち上がりがちだから、冷静になるようにしているんだけど…無意識にアゲ↑↑↑になっちゃう時もあるから、許してちょうだいね。

今回調査する活躍びと アーティスト・中川和寿

アレク様、聞いて下さい!私が好きなロックフェスのARABAKI ROCK FEST.や、バンドの10-FEETをはじめとしたミュージシャンのアートワークを手掛けるアーティスト・中川和寿さんのスタジオ&ギャラリーが仙台にオープンしたんです!
アレク様
ARABAKI ROCK FEST.や10-FEETのアートワークを手掛けるアーティストが仙台にいるですって?そういうアート関係のお仕事されてる方って、シャレオツでナウい東京にいるもんなんじゃないの?その上オープンなギャラリーに在廊してるものかしら?どんな人なのか気になるわね。早速調査開始よ!
<今回の活躍びとプロフィール>中川和寿
1982年生まれ、絵描き/ペインター。仙台を拠点に活動。ARABAKI ROCK FEST. オフィシャル T シャツデザインをはじめ、数々のミュージシャン、アーティストのデザインを手掛ける。

聞き込み調査

以前ウラロジ仙台の「ヤバイ!?商い屋さん」のコーナーにも登場して頂いた、アパレルWebショップ・DESTRUCTIONSKOOLのタロさんから情報を掴んだわ!

タロさん
昔からバンド方面でも知り合いで仲良いですよ!繊細な絵を描くところが僕は好きですね〜。

アーティストの一日を尾行!

──という訳で、調査しに「OTOTOE」へコッソリやって来たわ!

「OTOTOE」は個人アトリエだった場所を2022年8月に個人アトリエ&ギャラリーへリニューアルオープンしたみたいよ!オープン時間中であれば誰でも入れるそうよ。

現在は不定期オープンだから立ち寄る前に中川さんのTwitterで確認してから行くといいわね。

中川さんの素敵な作品が壁一面に展示されていたわ!

ここでは作品の展示やグッズ販売もしているし、中川さんが作業をしているアトリエも併設されているわ~!アトリエって何だか響きからしておしゃれで憧れる場所よね!

そして実は中川さんのスタジオ、「のちゃさんぽ」のコーナーで紹介したart*zacca coco-chiと同じMIGNON一番町というビルの中にあるのよ。

https://urarozi-sendai.com/spot/4142/

一番町のスタジオへ乗り込み聞き取り調査!

FILE2に続いて、今回も中川さんのファンである花と調査に向かったわよ!

アレク様
中川さん、あなたはこのオープンスタジオ&アトリエで絵画やデザインの製作に勤しんでいますね!?
中川さん
はい、その通りです(笑)。元々デザイナーとして一角を間借りしていたデザイン事務所の場所を、その事務所が移転するのを機にフロアで引き取り、個人のスタジオにしたんです!……ところで、花さんは素敵なTシャツをお召しですね!


▲取材当日着ていたフェスT。ジャッカロープのイラストに一目惚れして購入しました。(by花)

このARABAKI ROCK FEST.の Tシャツのデザイン、中川さんが手掛けたんですよね。私の一番お気に入りで愛用しています!ジムに行く時このシャツを着てやる気を出してるんです!
中川さん
嬉しいです、ありがとうございます。
アレク様
花、興奮してオタク特有の早口になっちゃってるわよ!落ち着きなさいっ!

中川さんとARABAKI ROCK FEST.

ARABAKI ROCK FEST.のデザインには2001年当初から携わっていたんですか?
注釈:「ARABAKI ROCK FEST.」通称「荒吐」「アラバキ」。2001年から宮城で行われるロックフェス。

中川さん
Tシャツなどのグッズデザインには2016年から携わっていて、会場内のオブジェや絵の装飾を2009年から担当していました。

スタジオにはARABAKI ROCK FEST.2018の際にグッズのデザインとして使用されたギターのちぎり絵も展示されていました。

だいぶ初期から携わっていたんですね!デザイン担当をするようになったきっかけなどはあるんでしょうか?
中川さん
ARABAKI ROCK FEST.の公式サイトでアート作品を展示する人を募集していまして、「これは!」と思い、応募したのがきっかけです。当時は会場の入口が1つしかなく、会場に入るまでの待機列がめちゃくちゃ長かったんです。並んでいる待ち時間にアート作品を見れたらいいかもしれないという趣旨だったらしいんですが、当時応募者が僕ともう一人しかいなくて(笑)。展示物がぽつんと置いてあるだけになってしまい、寂しいなぁって感じましたね。そんな経緯があって、その次からは会場内で展示をする様になりました。
昔、まさにこのビルにはエノマっていうアートギャラリーや、ピクニカ.というギャラリーカフェがあって。そこに出入りしてた作家同士でARABAKI ROCK FEST.の津軽エリアを装飾担当していたチームがあったんですよ。そのチームに僕も入って一緒にやってました。津軽エリアを中心に大きめの絵を描いて飾ったりとか。


▲こちらが中川さんが最初に応募した際に制作したオブジェ。今のARABAKI ROCK FEST.会場内の盛り上がりからは想像出来ない光景!

こちらはそれ以降のお写真。徐々に現在のフェスの雰囲気になっていた様子が伝わりますね。(by花)

アレク様
仲間と手掛けるというのがまたフェスらしくて良いですね!

中川さんと音楽

私がアラバキに行くようになったのが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONやELLEGARDENが流行っていた時期なんですが、中川さんは青春時代どんな音楽を聴いてらしたんですか?
中川さん
中学時代にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTを聴いていましたね。初めて行ったライブもミッシェルで。高校時代はずっとミッシェルのコピーバンドしてました。他にもTHE YELLOW MONKEYとかHi-STANDARDとか。当時からずっとロックバンドの曲を聴いてますね。
今、ファンとして聴いていたバンドと一緒にお仕事をしているというのは何だか不思議な感覚です。

▲数々のバンドのグッズデザインを手掛けている中川さん。メンバーとも親交が深い様子が伝わるわ!(byアレク)

バンドのグッズの依頼とか来た時は、どの様に打ち合わせするんでしょうか?
中川さん
曲のイメージとか、そのツアーのコンセプトのイメージとか聞きますね。
もう全部お任せでっていうとこもあれば、シングルのツアーだからこのシングルの曲のイメージでっていうとこもあるので、バンドによって異なりますね。
打ち合わせをしていると自分になかった発想や刺激をもらいます!
音楽といえばDESTRUCTIONSKOOLのタロさんとはバンド活動の先輩としても交流あるそうですね。中川さんから見てタロさんはどんな印象でしょうか?
中川さん
タロさんのバンド、自分が当時やってたバンドで対バンしてました!アパレルデザインや音楽や、今も自分のスタイルを貫いていて素敵な先輩ですね!SNSなどでどんな活動してるのか、いつもチェックしてます!

仙台駅のあの像をデザイン!

仙台駅1階の駅長室前に設置されている「仙台驛四郎」のデザインもされてますよね。どういうきっかけだったんでしょうか?

▲ちなみにこちらの仙台驛四郎像、ウラロジ仙台編集部のメンバー・ShimMyan(しんめい)のプロフィールアイコンになってるのよ。すごく縁を感じるわね!

中川さん
仙台駅の展示物をリニューアルする際にお話を頂いて、「仙台四郎が駅長の格好をしてたら面白いな」とデザイン画を担当しました。
仙台駅って徐々に空間デザインが変わっていくので「仙台驛四郎」も気付いたら設置されていたという感覚なんですが、いつぐらいから展示のリニューアルが行われていたんでしょうか?
中川さん
あれは仙台駅2階のステンドグラス隣にある宮城の観光情報拠点※「ヨリ未知ポータル」が設置されるのに合わせて行われたんです。

※「ヨリ未知ポータル」:「東北を旅したくなる」仕掛けが詰まった体感型情報発信拠点
大型モニターでは東北のデジタル版鉄道・観光ジオラマやムービーが放送される。
同エリア内には工芸品の展示、旅の情報がプリントアウトできるヨリ未知Navi、DATE BIKEの無人登録機、イベント掲示板といった旅行者に向けたコンテンツが備わっている。

中川さん
その時、新幹線にのる3階の方に民芸品を飾る硝子棚も作られたのに合わせて駅の中にもオブジェを作りたいと言う声があり、仙台驛四郎も出来た感じですね。
僕は仙台から出掛ける時いつも仙台驛四郎に挨拶してから出る様にしています(笑)。

アレク様
仙台駅で自分が関わった仙台驛四郎が自分を見送ったり迎えてくれるって嬉しいことよね。
アラバキや仙台驛四郎像の他にも現在仙台で活動中のプロジェクトなどはありますか?
中川さん
「Art Standing in sendai 広瀬川河川敷壁画プロジェクト」を行っています!
仙台商工会さんが担当してくださってるんですけど、子供たちと一緒に30メートルぐらいの壁画を描いています。11/13に完成お披露目会を開催予定です!(2022/9/29現在)
アレク様
一体どんな壁画になるのかしら、楽しみね!

絵を描くこと

絵を描き出したのはいつ頃ですか?
中川さん
中学時代からは美術の先生に個人的に油絵を教わっていましたね。高校が宮城野高校の美術科だったので、専門的に習い始めたのは高1からです。
中川さんの動物や自然のモチーフが多い印象ですが、元々そういうモチーフをよく描いてらしたんですか?
中川さん
元々は風景画を描いていました。動物、生き物が出てきたのってなんでかな?
若い時っていうかまあ、今でもですけど、いろんな絵を描いてみたいと思うから、色々と試してはいたんですよね。静物画とかいろんなものを描く中で、動物をマーフと書いた時に何かフィーリングが合ったんでしょうね。形も面白いですからね。
絵を描く際、何の作業をする時が一番楽しいですか?
中川さん
タイトルをつけるのが楽しいです。絵が完成してから最後にタイトルつけるんですけど、タイトルによってこの絵の見え方とか意味合いが違ってくるというか、作品が最後にぎゅっとしまって、ビジョンが確定するみたいなのが楽しいかな。
画材のこだわりとかはありますか?
中川さん
油絵の具もアクリルガッシュも両方使ってはいるんですけど、やっぱり画材屋さんに行って新しい色が出てると試してみたくなりますね!
最近はターナーの「ジャパネスクカラー」というシリーズのアクリルガッシュを使ったり。
このシリーズは結構よく使いますね。
確かに中川さんの絵のタッチと落ち着いた色合いがすごいマッチしてます!
中川さん
細かい粉(胡粉)が入ってるから、ざらっとした質感がなんか、絵に合ってる感じはあるかもしれない。
アレク様
私もメイクやネイルするから、新色が出た時チェックしちゃうの凄いよくわかるわ~♪
また、中川さんはライブペイントもよく披露されてますよね。ライブペイントの魅力についても伺いたいです!

壁には今まで描いて来たライブドローイングの絵が壁一杯に展示されています!

中川さん
ある程度その即興性が求められるというか、音楽に合わせて描くということは失敗もあるんですけど、普段、じっくりアトリエで1人で描くものとは違って、お客さんの目もあるし、ちょっとエンターテイメントに近いというか。
曲が終わる時に同じタイミングで絵も完成してるってなると、やっぱり見てる方も描いてる方も、演奏してる方もタイミングがバチって決まって、結構気持ちいいんです!

過去には壁にドローイングの映像を投射したライブイベントも行われました。

中川さんが作業する机にはカメラがセットされており、ライブドローイングの映像を撮影できるようになっています!(by花)

中川さん
音楽のライブにも通じるものがあるというか、そういう魅力があるんです。やっぱ即興だから、どういう絵が描けるか、自分でも描き上がるまでわからないっていうのは楽しいですよね。そうだ!せっかくなんで今から1枚描きますよ!
アレク様
あら!いいんですか!?

ーということで、今回ウラロジ仙台編集部のためだけに特別ライブペイントを描いていただきました!

すごい素敵なクジラのイラスト!たくさんのお話に加え、ライブペイント動画も記録させていただき、今日は本当にありがとうございました!最後にウラロジ仙台読者へメッセージをお願いします。
中川さん
一番町の雑居ビルの4階で、日々ひたすら絵を書いてますので、ふらっとに見に来てもらえたら嬉しいです!

調査完了!

中川さんが今まで手掛けたアートワークのお話を伺い、仙台の歴史を垣間見ることが出来たわね!

そしてインタビューの際におっしゃっていた「Art Standing in sendai 広瀬川河川敷壁画プロジェクト」が完成したわよ!

四季の色とりどりの光景が一面に表現されていて素晴らしいわ!今後も中川さんの作品が仙台でたくさん見れたら素敵ね♪

調査・執筆:金田一アレクサンダー様
執筆サポート&編集:花

アトリエ情報

【OTOTOE -NAKAGAWA KAZUTOSHI STUDIO-】
宮城県仙台市青葉区一番町1-5-31 MIGNON一番町4F-B
※OPEN 要確認
入場無料・不定休

中川和寿さん情報

Twitter:https://twitter.com/KAZ_peliot

Instagram:https://instagram.com/nakagawa_kazutoshi?igshid=YmMyMTA2M2Y=

YouTube:https://www.youtube.com/user/KAZpeliot

ショップURL:https://peliot.theshop.jp/