🎄メリークリスマス!🎄
ウラロジ仙台読者の皆さま、こんばんは。
金曜20時の記事更新が定番のウラロジ仙台ですが、今回はクリスマス特別編。
クリスマスにまつわる素敵な思い出をつづった佐々木陽さんのエッセイをお届けします!
23日に更新されたブラッククリスマスとは対照的な雰囲気ですが、クリスマス本番の夜はぜひ陽さんのエッセイでほっこりしていただければうれしいです。
そして、陽さんのエッセイ連載のタイトルが『よふけとともに「おはよう」を』に決定いたしました!
なぜこのタイトルになったのか、陽さんの思いについては後日改めてご紹介いたしますのでそちらも乞うご期待、ということで。
それではウラロジ仙台らしからぬあたたかエッセイ、お楽しみください。
諸君、私はクリスマスが好きだ
諸君、私はクリスマスが好きだ
諸君、私はクリスマスが好きだ
諸君、私はクリスマスが好きだ
諸君、私はクリスマスが大好きだ
この地上で行われるありとあらゆるクリスマスが大好きだ
お店や街や色んな方々のお家できらめくイルミネーションが好きだ
ひとたびこの時期に入ればどこに居たって聞こえるクリスマスソングには心がおどる
フライドチキンにケーキは好きかい?
よろしい、ならばクリスマスだ
……ある漫画のセリフをもじってみたが、毎回こんなことを本気で思ってしまうほど、クリスマスはとても好きだ。本来の目的とは違うし、この歳にもなると特別に何かあるわけではないけど、毎年ウキウキしてしまう。自分のクリスマスソングプレイリストも、クリスマスで街が華やぎ出す1ヶ月くらい前から稼働を始める。
▲今年のクリスマスツリー。たくさん飾られた可愛らしいクマたちは、全て陽さんのお母様のお手製とのこと(編集註)
こんなにもクリスマスに思い入れ、良い印象があるのは、幼少の頃から学生時代まで、家族みんなが参加するクリスマスパーティーが開催されていたお陰ではないかと思う。
物心ついたときから、クリスマスの我が家では、必ず家族みんな揃って集まりパーティーをしていた。
父方母方の祖母、そして親戚が1人、ふたつ下の妹と両親。12個下の妹が産まれるまでは7人、産まれてからは8人。時折母方の祖父も来てくれたりして。クリスマスには大勢でパーティーをするというのが、毎年恒例になっていた。
12月に入るとなんだか気分がそわそわし始め、家族のクリスマスパーティーのことしか考えられなくなる。幼い時はそれこそ、もらえるプレゼントが気になって授業中もそのことばかり考えていた。パーティー当日も早くプレゼントが欲しくて、会話も食事も少しないがしろにしてしまっていたと思う。
けれど年齢を重ね大人になるにつれ、「みんなで集まっている」ということの素晴らしさ、尊さが嬉しくて、パーティー自体を心待ちにするようになっていった。
▲クリスマスプレゼントとは別に、絵本を貰うことも多かったそう。特に印象に残ったというものを紹介していただきました(編集註)
普段は来ない人が家に来る、というときのあのワクワクする気持ちはいまも覚えている。泊まりに行ったりもしていたので知らない人では全くないのだが、「家に来る」という非日常が心を高揚させていたのだろうか。祖母らを迎えに行く父親の車に乗り込む時があったり、また家で到着を待つ時があったり。当時はお料理を手伝うということはあまりしなかったので、おうちで待つ時はテーブルを増やしたり、人数分の箸置きを折り紙で作ったりしていた。
それぞれの祖母らがお家で合流すると、「どうもお世話様です~」と必ず三つ指をついて挨拶を交わす。すごく不思議だったが、その様子を見ているのがなんだか好きで、自分の中ではパーティーが始まる前の醍醐味のひとつでもあった。
この日になると、お料理上手の母親は腕によりをかけ様々なご馳走を、しかもこの大人数分作る。それがまるで魔法のようで、少し寒かったがお台所でお料理がどんどん出来ていく様子を見ているのがとても好きだった。そしてそれをどんどん食卓へ運んでいく。普段はその事を親に褒められるなんてことはないが、この日はその働きが祖母らに褒められる。それも好きだった。普段よりも倍以上多い量の皿で埋め尽くされるふたつのテーブル。ちょっとものをどかして、少し狭そうに、でも楽しそうにしてくれている祖母たち。もらえる沢山のプレゼント。毎年これを楽しみにしながら生きているのだ……幼い時は心からそう思うほどに、家族で行うクリスマスパーティーは大事であたたかくて。開いてくれること自体が本当に嬉しかった。
学生時代も終わり社会人になったが、過去に家族がくれたパーティーの思い出のおかげで、例えクリスマスに何も無くても、自分に恋人が居なくても、みんな幸せなクリスマスを過ごせたらいいなと思うことができるようになった。クリスマスが好きだな、というこの気持ちは、きっとこれからもずっと続いていくだろう。毎年毎年、ひと月前くらいからクリスマスソングを聴きながら、何かあっても何も無くても、なんだかウキウキソワソワして。
自分がいままでもらってきた分、今度は自分から誰かに何かしてあげたい。誰かのサンタクロースになれたら、いやトナカイでもいい、サンタクロース株式会社、求人募集したりしていないかな……。
今年はクリスマスイブとクリスマスが土日で上手く重なっている。久々じゃないだろうか。ピタッとハマっているようでなんだか嬉しい。
どの方も、それぞれ思い思いの楽しい日を過ごして欲しい。
やさしい気持ちをくれた家族に、本当にありがとう!
みんなに幸せあれ!メリークリスマス!
『よふけとともに「おはよう」を』────今後もお楽しみに!
今回は、陽さんとご家族のクリスマスパーティーについてのお話でした。いかがでしたでしょうか?皆様もぜひ、楽しいクリスマスの夜を過ごしてくださいね。家族とでも恋人とでも友人とでも、もしくは自分ひとりででも。
ちなみに編集Sは仕事が終わったら自分だけの宝物を探しに行くつもりです。
佐々木陽さんのエッセイ『よふけとともに「おはよう」を』は、今後も不定期に更新予定です。次回もお楽しみに!
仙台のクリエイターさんを応援する、発信の場となるメディアへ
昨年7月、現在の体制にリニューアルしたウラロジ仙台。
今でこそ編集部の面々が中心となって制作するコンテンツがメインとなりましたが、以前は外部のライターさんにも記事を執筆していただいていました。ウラロジ仙台としての活動もまだまだ手探りな中ではありましたが、自分たちの情報発信の場としてだけではなく、仙台を中心に活動するクリエイターの方の作品発信も応援していきたいという思いがあったのです。
そして更新・運営の体制がそれなりに安定してきた今、ウラロジ仙台チャレンジクリエイター名鑑と題して、再び外部のクリエイターさんによるコンテンツを掲載していく場をととのえました!
Webメディアとしてはまだまだひよっこのウラロジ仙台ですが、仙台を中心に活動する仲間として協力し合い、一緒に作品をつくり、発信していくお手伝いができればと考えています。
ウラロジ仙台では、作品を発表したいクリエイターの方を募集しています!
ウラロジ仙台では、地元・仙台を中心に活動しているクリエイターの方々を応援しています。
「作品をweb上で発表する機会を作ることで、創作活動やコンペへの応募に向けてモチベーションがほしい」「もっと多くの人に見てもらいたいから一緒に発信方法を考えてほしい」……そう考えている方は、ぜひウラロジ仙台編集部(代表メール:info@studio-soda.com)まで、作品(もしくは作品に関係する企画・アイディアなど)を添えてご連絡ください。
エッセイ・小説・漫画、その他ジャンルは問いません。
ウラロジ仙台編集部と一緒に、魅力的な作品をつくってばんばん世の中へ出していきましょう!
佐々木陽(ささき・みなみ)
宮城県石巻市生まれ、石巻市立青葉中学校、石巻工業高校卒業。その後すぐに働き始め、今に至る。工場勤めで、ライン作業中に神社仏閣へ思いを馳せる毎日。
頭の中は音楽と深海魚。来世はバブルリングに巻き込まれるクラゲになりたい。
Twitter:@AKB40AGE
執筆:佐々木陽
編集:S