たまり場がまたひとつ…
ウラロジ仙台・編集長恐山です。今回は仙台南町通りのカフェ・ベローチェの閉店をきっかけに思ったことをブログ記事として書かせていただきます。
※この記事は個人の感想であり、ウラロジ仙台で記事を執筆している他ライター・作家の思想とは関係ないことを先に記しておきます。
まず、本日2022年2月25日の営業をもってカフェ・ベローチェ仙台南町通り店が閉店しました。Twitterパトロールしていると、惜しむ声も多数…いや、惜しまれまくりでした。
南町通りのベローチェを惜しむ声が多い。驚くほど多い。
跡地に石碑でも立てたほうがいいのでは。
「ベローチェ南町通り店、ここに眠る。」— wawaw waaawwtwwnbnnw hyhyhyeeeehheeewww (@na_be_yo_uuu) February 11, 2022
ええーー南町通りのベローチェ(仙台駅に近い方)が閉店とな……。打ち合わせには最高に便利だったのに pic.twitter.com/nl8JCrbLh5
— 漆田義孝 (@tondeke) February 19, 2022
南町通りのベローチェと串鳥が閉店とな……学生時代の思い出の地がどんどん消えていくな
— まりのぶ (@iamslumbering) February 19, 2022
自分も2021年12月末に友人と食事の待ち合わせ場所として行ったばかり。
仙台市中央周辺エリアでは6店舗のカフェ・ベローチェ系列店舗が今後も営業してはいくんですけど…「オープンから18年」の重みがすごい。
南町通り店を含む7店舗の位置同士を繋いだら北斗七星になるかな〜と思ったらそんなことはありませんでした。
静かにしなきゃいけないカフェの多さ
カフェの中でも、落ち着きすぎた雰囲気だとたまり場に適さないことが多いと感じます。みんな勉強したり、読書したり、パソコンに向かっている。静かな雰囲気。
しかし、本来は馬鹿騒ぎでもしない限り、常識の範囲内で打ち合わせをしたり、おしゃべりを楽しんだりしても良いのがカフェのはずです。そもそも、カフェ発祥地のフランスやイタリアではカフェ=社交の場だったり、議論をするサロン的な役割もありました。
ただ、仙台市中央周辺エリアに数あるカフェ・ベローチェ系列店舗の中でも南町通り店は、打ち合わせやおしゃべりをする人と、読書やパソコン作業などをして静かに過ごしたい人の棲み分けがしやすいつくりだったのではと今更ながらしみじみ思います(催事のある日などイレギュラーな時間帯もあるかとは思いますが)。
▲入口側はワイワイおしゃべりを楽しむ人、多数(教科書開きつつも休憩がてら談笑している高校生もいてよかった)。
▲奥側の席は落ち着いた年齢の方やパソコン作業に興じる人が多くて落ち着いた雰囲気。以前はこっち側が喫煙席だったんですよね〜(最終的に喫煙ルームができたので全席禁煙に)。
▲南町通り店に限らず、ベローチェの内装には不思議な装飾が多くて面白い(仙台一番町店にあった謎の瓶がいつまでも気になっている)。
2017年になりますが、自分はこの店舗でコーヒー飲みながら宮城県在住のHardStyle DJ・Nakagawa 氏と一緒にイベントのフライヤーデザインを考えたりとか…そんな思い出なんかもあります。おしゃべりしつつ、一緒に作業。
さてさて来週は仙台初のハード系野外イベントRAVE UPっす!
マイ機材とスピーカーのパフォーマンスに期待と不安w
天気当たればいいね!#RAVEUP #仙台イベント #野外 pic.twitter.com/Sd2AIzbNUl— なかちん先生 (@naka_c78) April 26, 2017
▲奥側のカウンターっぽい席で作業した記憶があったので最終日はここに座りました。
あーでもない、こーでもない、と一緒に話し合って仕上げたデザインで、思い出の一枚です。
消えていった「たまり場」を思い出す
過去に消えていったカフェの中でも、個人的に「たまり場」として認識していたカフェをいくつかご紹介します。
マザーリーフティースタイル(※閉業)
こちらの「マザーリーフティースタイル 仙台EDEN店」(閉業)は2011年7月にオープンした紅茶やワッフルを楽しめるカフェでした(今思い返すと3月11日の東日本大震災の年にオープンしていたんだな)。
インターネットを通じて出会った友人とはじめて一緒に遊びに行った場所でもあり、昔の恋人とデートに行ったりもしたカフェで、自分は絶対にワッフルをダブルで食べていたのが印象強いです。おいしいですよね、ワッフル。
2017年8月に閉店した以降、2022年2月現在は餃子STANDカワグチとして運営されています。
チェリッシュ珈琲(※閉業)
2018年まで営業していた「チェリッシュ珈琲」(閉業)は、あたたかな時期にはドアを開け、オープンな雰囲気で営業していて気持ちの良い雰囲気のカフェでした。コーヒーもおいしく、友人ともドリンクとおしゃべりを楽しんだものです。昔通っていた病院がこのお店のすぐそばにあったため、長い待ち時間に外出して母とコーヒーを飲みに行ったことも。ただ、椅子が高いタイプなので座るのが大変だった記憶もあります(足が短いので)。
ウラロジ仙台の公式ライバルサイト「せんだいマチプラせんだいマチプラ」編集長のキッドもチェリッシュ珈琲のオムライスについてレポしてましたね。
2022年2月現在は「Smoking CAFE T」に。
このCAFE T、喫煙者に優しいコンセプトで作られている代わりに多人数でおしゃべりしに行く雰囲気・つくりではないのですが、喫煙者の自分は作業のできる場所として、ヘビーユーザーです。
結構、他人ごとではないこと
南町通りだけではなく、今後も仙台市中央周辺エリアのあちこちで再開発ラッシュが続きます。
カフェだけではなく、「あのお店が閉店するらしい」という情報だけがまわって、あとはそんなお店があったこと、みんな忘れていきますよね。自分もそうなりかけることが多いので、「あぶね」と思っています。
その一方で、運営方針も運営者も何もかも決まっていないまま新しい建物やスペースができていく動きが最近本当に多いです。そう思うと、このままだと仙台は本当に空虚なエリアになっていくのか???としんどさを感じます。
皆さんもぜひ、消えていく場所に思いを馳せたり、その後も思い出す時間を大切にしてみてください。また、このまち全体で何が起きているのかたま〜に考えてみてほしいです(よければ、スマホで色々調べてみてくださいね)。再開発は決して悪ではありませんが、必ず消えていくもの/溢れ出るものが出てきます。このまちで暮らしたり、過ごしたりする時間が多いかぎり、まちの動向は他人ごとではないので。
…というお話でした。今週はちょっぴりシリアスでしたかね?
では、また来週の更新をお楽しみに!(冬季記事の総集編を予定しております)
執筆:恐山・R ・クロフォード